老害バックパッカーが思う最近の旅について

サドゥ 君もバックパッカーになろう
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こんにちは、シャンティです。

今回は、昔のバックパッカーが思う現在の旅人事情です。

最近snsの普及で旅をする若い子たちの動向を見る機会が増え微笑ましく傍観しています。別に世界一周した訳でもなく褒められた自慢できる旅でもない私の旅ですが、最近感じてる事について書こうと思います。

私が長い旅に出たのは2002年の後半、それから考えたら17年が経過しています。あの時のバックパッカーは、基本、旅行人か地球の歩き方がまず第1情報源でした。それから現地に到着したらツーリストインフォメーションに行って情報を収集したり、同じ安宿の情報ノートから近隣の情報を得るのが普通だったと思います。

この時期インターネットは、既にあったし1週間に数回はネット屋に行ってhotmailを確認し海外ですれ違った友人へ連絡していました。次は、どこどこで会えるかも知れないからその時は、飯でも食べよう。そんなメールをしていた記憶があります。

情報源は限られているし小さなトラブルは頻発する。そんな旅でした。ですが、出会いやそんなトラブルですら旅という非日常の中の一つのスパイスだと今思うと感じます。

計画性はなく、会った人間がここの街すごく良かったとか、マイナーなビーチ見つけたとか、気が向けばそこに向かうローカルなバスに乗り込み誰もいない街でゆっくりしたり…一歩間違えば全然違う場所に行くかもしれない地図も無い、そんなふわふわした旅をしていたと思います。変な話ですが、これが2000年代前半で私が経験した旅です。

この時期にいた旅行者で今も繋がっている友人もいるし、思い出に残っている旅行者もいます。危うい旅行者、ドラックに溺れた旅行者、金が無くなりパスポートを売った旅行者、個性的で今となっては、伝説的な人物もいるし面白い時代でした。スマホも無いline無い、simカードも無い。今ある便利なツールは何一つありませんでした。

あれから短い期間の渡航を繰り返してきました。その間に旅は大きな転換期を迎えフラッシュバックパッカーと呼ばれるパソコンやスマホを持って海外に渡航する旅行者が増えていきました。それと共に、どんな田舎に行ってもゲストハウスには、wifiが繋がっているし手軽にインターネットで情報収集する事が当然になったのです。

そして、今の若いバックパッカー達は、snsを駆使し自分の旅の動向を世界中に発信する。旅をするのに本は不要になりスマホがあれば道にも迷わず近くの観光地にすぐさま向かう事ができる。情報をインターネットで収集しリアルタイムで変化する現地の状況にも対応する。

トラブルが減りホテルを事前予約し航空券や列車のチケットもインターネットで予約し心配の無い旅をする。それが今の旅だと体感しています。

放浪や旅という元来バックパッカー達が背負っていた言葉からは、到底今のバックパッカー達のスタイルはかけ離れた印象に感じます。ですが、ここに私は今のバックパッカー達の旅を否定する気は一切ありませんし、逆にその時代で変化するのが旅であり個々人が自分の旅をどんな形であれ作り、思い出を重ねる。それが旅なんだと思っています。

現在の旅はとにかく安価で出発が可能です。それを可能にしたのがLCC(Low Cost Carrier)の出現です。最近は、現地に着いて国内線でもLCCがあるので大きな大陸だと南北を移動するのもひとっ飛び、旅の幅が広がりどこの大陸でも気軽に向かえます。昔よりも選択肢が増え可能性は無限に広がっています。

ただ私は、今の状況に違和感もあるのです。あの排他的で、何も決まっておらず、ただ何かに導かれるまま気の向くまま、足を前に進ませ目的地の無い如何にもバックパッカーな善な旅ができたあの時代と今のバックパッカー達の旅に…。

最近同じ時代に旅をしていた旅行者と知り合いました。彼は、あるゲストハウスで行われた旅のイベントへ参加したのですが、全く雰囲気に馴染めなかったらしいです。それは年齢の違いもあると思いますが、旅のスタイルや考え方が自分と大きく異なる事から感じたと言っていました。特に昔のようなゲストハウスには泊まらず宿泊サイトで綺麗そうだと思う値段が幾分高い宿を取るのが普通だと言われたようです。

今もあると思いますが、パラゴンやクミコハウスなんて泊まらないんだろうか、名物男の話も知らないんだろうか、あの時代誰もが知っていたそんなコアでコミカルな情報を今の若者は知らない事に少し驚きを感じます。

まとめ    

時代は流れている。しかし、あの頃覗いた世界は今存在しないんだろうなという思いがあります。今のバックパッカー達は、何を見て何を感じどう自分と向き合って悩み苦しんで生きているのか…日本へ帰った後の不安を感じる者もいるかもしれない。自分が何者か考えながら明日どこへ行こうか考える旅行者もいると思う。ただ今も昔も変わらないのは、各々が世界を見て歩く事は刺激的で感傷的、人を大きく成長させる。それだけは、時代を超えても変化はしない。これが旅という人生を最高に刺激的に過ごす行為なんだと思います。

だから今自分を心から変化させたいなら世界を見て回る事をおすすめします。

 

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